シンセティック・フォニックス(Synthetic Phonics)の教材として、ジョリーラーニング社(Jolly Learning Ltd)から出版された ジョリーフォニックス(Jolly Phonics)は、単語の文字(綴り)と音の関係をアクションやお話、指の感覚や歌など多感覚を駆使して身につけていく優れた教材です。見て覚えることが苦手な子どもはお話でイメージを膨らませたり、アクションと関連付けたりしながら、文字(綴り)と音の関係をどんどんと学習していきます。どんな子どもでもそれぞれに合った方法で文字の読み書きの基礎が習得できるため、その成果は2000 年代中盤以降イギリスやカナダ、ナイジェリアなど世界各国において英語の基礎教材の主流となり公式に導入され、子どもの視点に立ったプログラム(多感覚)を用いた教え方として大きな成果をあげていることが多数報告されています。
またいろいろなシンセティック・フォニックスの中でもジョリーフォニックスは特別な支援を必要とする子どもにとっても、とても「やさしい」教材だと言われています。
ジョリーフォニックスでは、子どもの視点に立ったプログラム(多感覚)を用いています。
ジョリーフォニックスには、従来のフォニックスや他社の教材に見られないさまざまな特徴があります。
■ シンセティック・フォニックスのアプローチを全面的に採用しています。
■ 多感覚(マルチセンサリー)をフルに活かした学習方法です。
■ s, a, t, …の順に文字の音を学習していく。
■ 文字の「名前」は(最初の段階では)教えない。
■ 大文字の綴りも(最初の段階では)教えない。
これらのポイントには全てしっかりとした理由があります。ジョリーフォニックスを学ぶには、これらの特徴を理解し、その特徴を活かした正しい学び方、教え方で学習していくことでより一層効果的に身に着けていくことができるのです。
ジョリーフォニックスプログラムを通じて身につけた技能は、ジョリーグラマープログラムに進むことでより一層強化され、さらにスキルアップしていくことができます。
【視覚】
絵本(Finger Phonics など)の中の絵では、文字と絵柄が「文字の音」を印象付けたり、補助教材のマグネット(Jolly Phonics Magnetic Letters)では、母音と子音の違いを色で認識できるようになっています。
【聴覚】
絵本のお話を聞くときは、絵本を子どもに見せるだけでなく「文字の音」を何回も登場させるお話をすることによって、聴覚から「文字の音」が記憶され、「文字の音」を思い出すことができるようになります。
【触覚】
絵本(Finge Phonics など)では、文字の書き始めや書き方がわかるだけでなく、文字が切り抜かれていることで、指先から文字の形を認識することができます。※鏡文字(間違えやすい b とd等)を書いてしまう場合にも、文字を書く前に絵本の文字をなぞることで効果があると言われています。
【運動感覚(アクション)】
「文字(綴り)と音」ごとに設定されたアクションを行うことで、アクションを見るだけで「文字の音」を思い出せます。
~多感覚を取り入れた独特の学習法~
ジョリーフォニックスは子どもから大人まで幅広く、楽しく学習でき記憶に残りやすいという点から英語の読み書きを確実に身につけることができます。
①文字(綴り)の音を覚える
英語の基本の 42 種類の主要な「文字の音」を、よく使う(s, a, t, …の順)に加えて ch, sh, ue, などといった2 文字で表されるダイグラフの「文字の音」も含まれ学んでいきます。
②文字の形を覚える
多感覚を使ったアプローチで、文字の形を覚え、文字の書き方を学んでいきます。
※英文を読んでいく中で大文字と小文字の数は小文字が断然多いため、子供たちに混乱させないためにもジョリーフォニックスでは小文字から学びます。
③ブレンディング(融合)する
音と音をブレンディング(一つ一つの文字をつなぎ合わせて)して一つの英単語として読むことができるよう学びます。
※ジョリーフォニックスの学習では、文字を一つ習うたびにこれまで習った文字を使って、無理なく楽しく新しい単語を読めるように学んでいきます。
④単語の中にある音を識別する(分割)
単語の中にある「音」を聞き取ることを学びます。この方法は、初めて聞いた単語でも文字を綴ることができるようになり、その単語を辞書を使って意味を調べることができるようにもなっていきます。
⑤ひっかけ単語(Tricky Words)を正しくつづる
フォニックスのルール(ブレンディングでは読めない)にあてはめることができない単語を覚えていきます。
これらのジョリーフォニックスの基本的な技能を楽しく確実に身に着けることで、
英語の読み書きの基礎を作り上げていきます。
Jolly Phonics Letter Sounds(British English)
Jolly Phonics Letter Sounds(American English)
ジョリーフォニックスがしっかり身についたら、次はジョリーグラマーに進みます。ジョリーグラマーでは、ジョリーフォニックスの知識を復習・定着させつつ、基本的な文法を身につけていきます。品詞、複数形、句読点、そして過去・現在・未来の時制などといった文法やより複雑な綴りを学習していきます。
ジョリーグラマーでも、色分けやアクションといった覚えるための多感覚を重視しています。
ジョリーグラマー動画
ジョリーミュージックではシンセティック・フォニックスから離れて、英語を使った音楽の学習法です。どんな先生でも子どもたちに音楽を効果的に教えることができ、音楽好きのお子さんが増えるためにコダーイメソット(Koda’ly method)を採用した音楽プログラムです。細部まで入念にチェックしながら開発されたジョリーミュージック教材を用いることで、一歩ずつ確実に歌のレッスンを進めることができます。コダーイメソットでは、音楽を聴き、音程に合わせて歌い、耳や体だけでなく頭の中でもしっかりと音楽を聴き、最終的には楽譜を読んだり書いたりしていきます。
ジョリーミュージック
ジョリーイングイングリッシュは、英語がまったく身についていない就学前の子ども(3歳以上)向けに英語の語彙とフォニックスを組み合わせ慎重に開発されました。子どもたちに最高のスタートをきるためのフォニックスであるジョリーイングリッシュは、基礎を築くのでジョリーフォニックスプログラムの準備ができてきます。コースは1年で完了することができ、2つのレベルで44レッスンを提供できるよう構成されています。